MacProにSSDを入れてみる


 SSD(Solid State Disk)が大分安価になって来たので思い切ってメインマシンに入れてみる事にした。SSDはSamsung 830の512GBで秋葉館価格5万弱である。これに2000円弱のMac Pro用SSDマウンターを使って取り付ける(下図にあるMacPro標準マウンタというのはMacProに付いているから通常は書い足し不要)。取り付けたら一旦マシンを起動し、ディスク・ユーティリティを使ってSSDをフォーマットしておく。デフォルトの「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」で良い。

 仮に今、MacProに入っているシステムHDDが512GBであるならあとは簡単だ。リスタートしながらCMD-Rでリカバリー画面に行き、ディスク・ユーティリティを起動、HDDかSSDを選択して復元を行えば丸ごとコピーされる。

 しかし実際には1TBかそれ以上のHDDが入っているだろう。しかも著者の場合はホームディレクトリに多数のデータがあって、システムと合わせて700GB位あるのでそのままTime MachineからSSDへ復元操作をする訳にもいかない(入らないよ、と怒られる)。

 という訳で、次の手順で行う。少し話が前後するが、SSDを入れる為にはMacProに4つあるHDDマウントのうち、少なくとも1つは空いていなくてはならない。筆者の場合、システムに1TB、TimeMachine用に2TBの計2つのHDDが入っており、他のデータはFW800経由で外付けのHDDに全て置いてあるので、2つある空き場所のうち1つにSSDを入れる形になる。またここでは本記事執筆時点の最新OSである10.7(Lion)をベースに話を進めている。

 まずシステムのインストーラを起動する。リスタートしてCMD-Rを押し続け、現れるリカバリメニューからOSのインストーラを選ぶ。もしUSBメモリで提供されているLionインストーラがあるなら、そこからインストーラを起動しても良い。インストール先にSSDを選んでインストール開始。

 しばらくすると「TimeMachineなどから環境を移行するか」と聞いて来るから、そこでこれまでシステムを入れていたHDDを選ぶ。するとユーザ領域から移行するデータを細かく選べるようになるので(容量計算中と出ていたらしばらく待つ)、最低限の物を選ぶ。これで512GB以内というより、トータルで200GB程度に収まる筈である。あとはそのままインストールを続け、やがて終了してリスタートがかかるのを待つ。

 SSDからOSが起動したら、システム環境設定を開き、「ユーザとグループ」へ行き、自分のアカウントを選択して右マウスクリックをすると「詳細オプション」というのが現れる。現れない場合は当該画面左下にある「鍵」マークをクリックしてアンロックする。詳細オプションを開くとその中に「ホームディレクトリ」という所があるから、そこを選択して【今までシステムの入っていたHDD上のホームディレクトリ】に置き換える。リスタートするかと聞いて来るので再起動する。

 これでシステムはSSDからブートし、ホームディレクトリは今までのHDD上にある物をそのまま使用出来る環境が出来上がる。この時点ではシステムはまだ最新ではないので、「ソフトウェア・アップデート」を二度くらいかけて最新にする。これで全ての作業は完了である。殆どのツールは問題なく使える筈だが、そうでなければ設定し直す。SSD上のホームは使われなくなるので放っておいてもいいし、少しでもSSDの空き容量を増やしたいならディレクトリの中を消しても良い。また、このやり方だとSSDに何が不具合が起きた時に、何時でも今までのシステムHDDからブートする事が出来るというメリットがある。システムそのものの容量は大したサイズでないから従来のシステムHDDはそのままにして置く方が良いと思う。

 正確な時間は測りにくいが、電源オン(してリンゴマークが現れて)からシステム起動完了まで5秒弱というところ。Photoshop(CS6)は4秒程度で起動する。Photoshopは環境設定のパフォーマンスにある「仮想記憶ドライブ」にSSDのみを選択しておくと良い。HDDより間違いなく高速に動作する。Photoshop内では、これまで文字ツールを選ぶとキャッシングに数秒待たされていたのが、殆ど待ち時間無しになった。

 HDDにシステムを入れているのと比べ、実感として掛け値なしトータル倍速以上という所である。HDDからの電源オンと比べ、SSDからの電源オンだと起動時間が5分の1くらいに感じられた。特に、同時アクセスの時の速度低下が少ない。例えばTimeMachineにバックアップしてる時でも、動作が殆ど重くならないなどを感じ取れる。今のOSやアプリは様々にキャッシュを使うので、一度目の起動と二度目の起動だけでもかなり速度が異なるから単純に数字での比較はしにくいのだが、HDDだと頻繁に現れる「回転盤」が殆ど出ないのが分かりやすい違いとでも言うべきだろうか。このコストをどう考えるかだが、少なくともRAIDカードを入れるよりはずっと効果的である。RAID化しても実感で速度アップは殆ど感じられなかったが、SSDは間違いなく倍以上の違いを感じられるからだ。例えるならPhotoshopをサクサク使いたい向き、大きなサイズのデータを扱いたい向きには特にお薦め度大と言えよう。

2012年7月記述   

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