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単細胞の自称善人者 東京都議会は民主党が多数派となった関係で、築地強制移転など疑問政策に次々とブレーキがかかりつつあるが、そうした中、東京都が成立させようとしているのが「東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案」である。この改正案、名前からして思いっきりクサいが、中身もそれと同じくらいに腐敗臭がぷんぷんである。 問題点についてはネットでは既に盛んに非難されているが、オンラインのITMediaがまとめた記事をアップしている。まあ中身は推して知るべしであって、有害情報を徹底的に取り締まろうという代物である。有害の定義が曖昧なのは言うまでもなく、誰がどういう基準で判断するかも明記されないのは何時ものとおり。こういう時に引きあいに出されるのが、アニメやコミックスの表現であるのは時流に過ぎない。それを口実にして威張り散らそうという魂胆こそが、その本質である。東京都と言えば、かつて国家国旗法案に基づいて教育現場に国家斉唱を強制し(当時、政府は強制するものではないと公式に答弁していた)、それを園遊会で誇らしげに語った米長教育長が陛下から「そういう事は強制するものではありません」とたしなめられたという話があったが、そうした陛下の御心は全く理解出来ていないようだ。 ここで戦前の言論統制について触れておきたい。言うまでもなく、政府によって検閲された新聞や雑誌の紙面が、至るところで黒く塗り潰されたり白く抜けたりしていた事などであるが、それでは如何ようにしてそうした統制が可能となったのだろうか。ただ単に「統制する」と政府が言っただけでは抜け駆けは幾らでも出てくるであろう。実は統制を始める時点で、既にチェック機構がマスメディアの隅々にまで出来上がっていたというのがその理由である。だから、そこに新たな項目を追加すれば即座に言論統制が可能となったのだ。 それでは、そうしたチェック機構はどうして既に整えられていたのか。それこそがまさに、「健全な青少年を育成する為」という名目で次第に整備されていたのである。戦前だから萌えアニメなどは存在しないが、恋愛小説の表現などという名目で青少年の「健全な」育成に良くない物は規制すべきだ、という論調が何度も出ているのは今と全く同一なのである。 何か犯罪が起きるとそれを口実にそれを唱える手合が現れ、主婦とか教育関係者の中の単純なのがここぞとばかりにしゃしゃり出てくるというパターンは、これまでも洋の東西を問わずに繰り返されてきた(良い例は禁酒法)。大体、大きな声で「健全」だの「有害」だのと唱える奴にロクなのはいない。良くて目立ちたがるアホか、それを足がかりにして己の権益拡大を狙う輩かのどちらかである。まあ要するに自分がそうでない事を無意識のうちに自覚しているから、行動にもリキが入る訳である。前者の場合、更に厄介なのは自分が良い事をしていると信じて疑わない点で、この意味でシーシェパードと同類と言える。 さて、この条例案、何だか議会を通過しそうな情勢だという。極めて恣意的な適用が可能な内容である上に、どこかの地方都市と違って出版社などの集中する東京での統制は日本全体の統制と等しい。アニメ産業やコミックス産業は今や日本の外貨産業となりつつあるが、その足をせっせと引っ張ろうという訳だ。こいつらが国の将来など考えている手合では無い事が、これだけでも明白ではないか。 |
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バンクーバーの日系人 今月3日の深夜、フジ系で放送されたNONFIX「伝説のバンクーバー朝日軍」は大変良く出来たドキュメンタリーだった。内容は戦前、バンクーバーに移住した日系移民たちの作った野球チームの物語である。事実をたんねんに積み上げ、ナレーションも淡々と語りかける構成はまさにドキュメンタリーの原点であった。 五輪で盛り上がったバンクーバーだが、そこに日系移民が大勢行っていた事や、彼らが野球チームを作っていた事など殆ど知られていないだろう。辛口子も例外ではない。移民と言えばハワイやブラジルは思い当たるが、バンクーバーは「言われてみれば」という程度の認識だった。以下、ドキュメンタリーの概要を説明しよう。
その移民たちは苦しい生活を強いられたという。昔の事だから、日系移民は厳しい差別に直面した。市民権ももらえない。低賃金できつい仕事しか無かった。そうした中、日系人の中から野球チームを作ってはどうかという話が持ち上がる。1914年、宮崎松次郎が監督となってチームが作られた。体格的に劣る日系人たちは、小技を駆使して大きな現地人チームに対して勝利を重ね、やがて白人たちの彼らを見る目も変わっていった。市民権も得られ、このチームは来日して親善試合を行ってもいる。 |
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派遣法改正は福音となるか? どうやらNOらしい。5日に放送されていたニュースの深層によると、そもそも経済成長が大幅に鈍化した結果、労働市場が変化した事が雇用問題の原因であって、単純に派遣労働を禁止しても正社員需要が増える訳ではないという。そう主張するのは、国際基督教大学教養学部の八代尚宏教授である。氏によれば派遣対象業種が小泉政権下で大幅に拡大される前から、実質的な非正規雇用者は少なからずいたのであって、あの法改正によって非正規雇用者、特に派遣労働者が格段に増えた訳ではないのだそうだ。その根拠は次の統計である。
見ると確かに派遣社員の占める%は増加しているが、それでもいわゆる非正規雇用の1/4程度であって増減数を見れば解るようにパートや契約社員なども負けず劣らず大幅に増加している。従って、単純に派遣を制限しても非正規雇用問題が解決するとは考えにくい。
図中、赤の矢印で示した所が正社員とそれ以外の最も格差のある部分である。新入社員の給料で見れば派遣も正社員もそんなに変わりはない。しかし中高年になるとその差は歴然とした物となる。明らかに経済成長がゼロに近づいている現在、この正社員の年功システムを何とかしない限り、企業経営は成り立たない事になるのである。 |
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大臣たたきの裏 下記事に書いた原口大臣への非難報道。実は理由が別にあったのだそうだ。あの上杉隆氏がリポートしているが(呆れた言論封殺に、姑息な見出し変更)、三月の1,2の両日、総務省主催の権利保障フォーラムというのが開催されていた。国民の知る権利を検討する場であるのだが、そこで新聞社や放送局の代表が相次いで「記者クラブは検討項目外にすべきだ」と発言したのだ。ちなみに事前に配布されたアジェンダ文書にはしっかり記者クラブ問題が検討項目として書かれていたという。 さて、フォーラムの後、内容に関して原口総務大臣は例によってTwitterでコメントを発した。直接的な表現は避けながらも、記者クラブ問題については調査結果をそろそろ公表出来るという内容のものであった。これがどうやら既得権益にあぐらをかく連中にとっては面白く無かったらしい。その直後である。津波情報を流しただの(これが2日の掲載)、Twitterをしていて遅刻しただの(これが3日の掲載)という記事が大々的に新聞に出たのだ。ちなみに遅刻については詳しいいきさつは良く解らないが、通達がちゃんと行かなかったと言われている。つまり、穿って見れば官僚が記者クラブ仲間と示し合わせて必要な情報を敢えて送らなかったか、解りにくいように送っていた可能性があるのだ。そもそも委員会がその時に限って、8時50分という半端な時間に始まるというのも不可解と言えば不可解である(幾つか調べてみたが、大抵はキリの良い時刻に始まるようだ)。 ところで、「遅刻するなど参院軽視だ」と噛みついたのは、あの舛添議員である。しかし、その前に審議拒否で全員「欠席」したのは自民党だし、そもそもこの舛添議員、言いたい事だけ言っておいて委員会を「早退」したのだそうだ。こういう話が大手新聞などに全く出ていない事は言うまでもない。 なお、この一連の出来事でもう一つはっきりした事がある。放送局が許認可権を持つ省の大臣に対してこういう行為が出来るのは、許認可権を持つのが大臣ではなく官僚であり、その官僚と大手メディアが結託している(その場が記者クラブ)からに他ならないのだ。許認可は大臣名で与えられるが、実態は違うという動かぬ証拠がここにある。 |
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乳飲み子メディア チリで起きた大地震による津波が日本に近づきつつあった時、原口総務大臣は各方面にどういう注意を発令したかとか、どの対策チームに何を指示、という情報をリアルタイムにTwitterにアップした。翌日になってそれを新聞が掲載したが、驚くべき事に難癖を付ける風潮がかなり見られている。顕著なのが読売新聞だ。オンライン版では、いきなり記者会見で原口大臣が「軽々しくTwitterに流した事を釈明した」などと書き、大臣が記者会見ではそんな事を言っていないとTwitterにアップするとさりげなく「釈明」が「弁明」に変わった。更に記事本文には別の文章が追加され、災害放送を義務付けられている放送メディアをさておいてTwitterなどを優先させるとは何事か、というような論調となっていたのである。
無論、記事に訂正が入ったという断りなどかけらもない。最終的に夕刊に掲載されたのは、この最後のバージョンのようだ。このあたり、詳しい経緯を江川紹子氏がブログでまとめている。この記事の中で原口大臣が語っている「もっと適宜適切に」云々の下りは、まさに先月最後の本欄に書いた、のべつまくなしに日本地図を出し続けるような無能極まりないやり方に関しての事ではないかと辛口子は解釈するが、この新聞社はそんな事よりも「俺達より先に情報出すなど勝手だ」とわめいているのである。これは言い換えれば、今まで一番先にお菓子をもらっていた子供が、突然、新しい弟が出来、そちらに先にお菓子が行くようになって駄々をこねているのと同じ理屈である。まさに、こういう手合いの知能程度たるや、このレベルだということだ。 補足:先月28日の件について、NHKに苦情メールを出したところ返答が来た。映画劇場については再放送の予定はないが、現場に本意見は回したい、又、災害放送については義務でもあってやむを得ない、というような優等生的回答であった。まあ、局としてはメッセージ送出を命じられれば従うしかないので、それ以上文句を言っても仕方がないだろう。やはり、それを命じる官僚の責任転嫁こそが、根本的な原因であろう。なお、NHKサイトのご意見欄でメールを出す時は、Win環境のIEを使わないとうまく行かない事があるようである。情けないシステムである。 |
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