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疑問の大前提 イラク問題や北朝鮮問題で、どうも間違った「前提」がまかり通っているように見える。アメリカは色々と並べるイラク攻撃の言い訳に、中東の民主化も旗印としているが、イラクは仮にも選挙を行っている国である。まあ確かにフセイン支持率が100%という異常な値ではあっても、曲がりなりにも選挙を行っている。これに対して、アメリカが支援しているサウジアラビア等、多くの中等諸国は選挙どころか、絶対王政を敷いていて、こちらこそ非民主国家である。イラクはイスラムの名において、女性を社会から締め出す事もやらず、女性はチャドルこそ被っているが、顔はむき出しで運転手など、社会活動に従事している。これに対して、アメリカが支持しているアラブ諸国には、もっと厳しいイスラム戒律を強いている国は少なくない。先日、イギリスのメディアがアンケートをとったら、「世界平和を乱している張本人は誰か」という問いに対する答が、ブッシュとフセインの同率首位だったという。フセインの言うように公開討論をしたら、紛れもなくブッシュの完敗だろう。 北朝鮮に話を転じると、どうも国内メディアは北朝鮮が鎖国政策をとっている国だと決めてかかっているようであるが、実際には現在の北朝鮮は150以上の国連加盟国と国交を結んでおり、決して国際的に孤立政策などとってはいない。この数字は、日本が承認している台湾などより遥かに多いのだ。北朝鮮が原発を始動すると、すぐにでも核ミサイルを持ちかねないという方向に話がいくようだが、核兵器は原子炉を動かした位で簡単に出来るものではない。プルトニウム239にしろ、ウラン235にしろ、分離するには大変な手間が必要であり(日本ですら使用済燃料の処理を海外に委託している)、例えば遠心分離器を使ったとしても、何百台もの装置を並べて連続運転をさせ、1年たってようやく幾らかの量が得られるという程度で、そんな装置を動かす電力だけでも大変なものであり、北朝鮮にそんな余裕があるとは到底考えられない。核物質をよそから購入している可能性はあるが、だからと言ってすぐにミサイル弾頭に原爆が乗る訳ではない。アメリカが日本に落とした原爆は、重さ2tもあって超大型爆撃機B29でやっと運べる大きさであった。それを小さくし、ミサイルに搭載出来るまで20年かかっている。昨年、インドやパキスタンが相次いで原爆実験を行ったが、それらのいずれも装置一式がちょっとした家くらいの大きさがあり、とても持ち運ぶ事は出来ず、兵器としての実用性は無いものであった。そして、核兵器は実際に使ってしまうと、自分も破滅になるので、「襲ってきたらタダではすまんぞ」という抑止力としてこそ、意味がある。ということは、間違いなく自分の所にある事を、核実験で世界に示さなくては意味はない。こうした一連の考察を行って来ると、特に最近のメディアによる報道には、「群盲、象を撫でる」(*1)という諺が思い出されるのである。 *1: 撫でた所が象のどこかによって、象のイメージが各人で異なってとらえられてしまうという意味で、全体像を見失うことの例え。鼻だけ触っていたら、象は長くてくねくねした動物だと理解してしまうし、足のみを触っていたら太い丸太のような動物だと理解してしまう。最近の報道を見ていると、やれ元工作員の証言だとか、脱北者がどう語ったとか、伝聞的部分情報ばかりが流され、それをもって全てと評価する傾向が強いのではないか。 |
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有人宇宙飛行はペイするか? 相次ぐ米シャトル事故を機に、有人宇宙飛行に対する疑問を呈する意見が強まっているそうである。人を宇宙に送る事は、無人探査機の20倍以上のコストがかかる。地上では当たり前の、空気や水が必要だからだ。無人でも出来る事は、山ほどあるのに、何故有人にこだわるのか、という意見には一理がある。無論、人が宇宙に行く事に意義が無いわけではない。問題は、ペイするかどうかである。SFドラマの世界では、宇宙服をパチンと締めてハッチから出たり、ワープエンジンで銀河を駆け巡ったりするが、現実はもっと泥臭い。今の宇宙服は、体に装備してから、表に出るまで各種チェックなどで4時間以上かかるし、ワープエンジンや人工重力は理論上の可能性もまだ見えていない。だがもっと重要なのは、これらのフィクションを考える時、常にこれまで忘れられてきたファクターがある事だ。それは熱の放出である。熱力学の第二法則は今のところ不動なので、如何なる形であろうとエネルギーを使えば、その半分(条件にもよるがおよそこの程度)は必ず余剰熱になる。ワープエンジンを動かし、人工重力を働かせ、転送装置を使うような宇宙船があったとしたら、エネルギー消費に伴う発熱で宇宙船本体が白熱しかねない。スターウォーズのコルサントのように、多数のエネルギー消費体が所狭しと飛び回っていたら、今の温暖化どころではなく、大気は人が住めない程に高温化するだろう。宇宙へは放射以外に熱を流せないのである。そんな馬鹿なと思ってはいけない。スペースシャトルは地球を周回している時、貨物ベイの扉を開けているが、あれは放熱の為でもあるのだ。シャトル程度のエネルギー消費ですら、放熱に苦労するという例である。人間が宇宙船に乗るという事は、どうしても多くの装置を動かす事になり、それだけエネルギーを消費するから、発熱も増える。その為に、ますますコストがかかるという悪循環は避けられない。世界の情勢は安定どころか、残された資源を求めて争う様相を呈しており、そうしたコストを負担する事は、ますます人類全体にとって重しとなりつつある。激動の20世紀を過ぎ、人類は足元を固める時に来ていると見るべきなのかもしれないのだ。フロンティアスピリッツで未知の領域を目指すのは悪くはないが、海の彼方の島を目指すのとは違い、宇宙に出たら帰る所は地球しかない(他惑星のテラフォーミングは出来たとしても数百年のスケールだ)。帰る所が安定していなくては、宇宙へ出るのは無謀だろう。どのような技術であろうと、物理法則からは逃れられないし、実用化の為にはコスト計算が欠かせない。そのファクターを忘れて、いたずらにバラ色の未来ばかりを唱える事は、決して聡明とは言えないのである。フジテレビが今度、未来予測の番組をやるらしい。こうした理屈を頭に置いて見ると、かなり滑稽な内容に感じられるものになるだろうな、と辛口子は読んでいる。なにせ、未来社会展などをやると、40年前から何も進歩していない絵ばかりが並ぶお国柄なのだから。 |
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パウエル国務長官の目的は 日本を訪れ、小泉首相と会談、イラク攻撃に向けて安保理決議を採択させる事で一致、などと伝えれているが、こんな事は電話で済む話で、恐らくは日本へ更に金を出すように来ているのは間違いない。現在、米国はトルコにイラク攻撃の作戦基地を置こうとしているが、トルコは米国の提示した「補償額」では遥かに足りない、とNOを出しており、それを日本にも出せと言いに来ていると見るのが妥当である。そして、その額は6000億円の無償援助(進呈)と、2.4兆円の貸与(ローン返済)と言われるのだ。湾岸戦争の時、日本は「戦費」をまかなう為に、ガソリンなどを増税した。恐らく、先日の発泡酒、煙草に続き、新たな増税候補が多数検討されているに違いない。長官と総理が握手をしている写真などを見て、のほほんとしていてはいけないのである。管直人民主党党首がさっそく批判のコメントを出しているが、それこそ反政府デモが起きてもいい筈であろう。そのトルコはしっかりした外交術を持っていて(普通そうなのだが)、イラク北部にあるクルド人自治区を、このどさくさに紛れて、自分の国に入れてしまおうとも画策しているらしい(中東の安定どころじゃない)。北朝鮮問題については、日韓米が連携するという発表もされているが、本命はこれからパウエルが訪れる中国だろう。北朝鮮に一番太いパイプを持っているのは、今では中国であり、中国こそが問題を正面から受け止めているからだ。脱北者は殆ど中国経由であるし、米国にしてみれば、感情的に反応して話を壊す日本には、脇にどいてもらっている方がいいに違いない。北朝鮮は原発を起動したが、それは重油供給が滞っているからであり、核兵器を持っている証拠はない。原発を持つ事と、核兵器を作れる事とは違うのである。恐らく、核兵器不拡散条約の考え方から言うと、北朝鮮が核兵器を保有したら、日本、台湾、韓国などにも核兵器保有の議論が出るだろう。現に先日、拉致家族を救う会の会長なる者が、早くも「日本は核ミサイル位持つべきだ」と公言した。それは米国にとっても、一番まずいシナリオである。だからこそパウエルが駆けつけたのだし、中国が本命と思える理由でもある。 |
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アザラシと外国人 タマちゃんに住民票を交付した事で話題になった、横浜市の西区に、在日外国人が集まり、「私たちにも住民票を」とアピール。さよう、日本では在日外国人には参政権もないのである。これに対して、西区は「住民票交付は国の問題なのでコメントは・・」と言っているそうだが、それじゃ何故アザラシには交付できるのだ? 人気取りが目当ての利己主義的愚策だったと言われても仕方あるまい。 |
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米国支持の社説が語るもの 世界的にイラク攻撃反対の声が高まる中、日本は安保理の討論で事実上、米国支持を表明した訳だが(ちなみに、他に支持したのは英国とチリくらいである)、20日付けの社説で読売新聞はこの日本政府の対応を、全面的に支持すると書いている。で、この読売の社説は、要旨で言うとこんな具合である。
まず第一に、イラン・イラク戦争でイラクをけしかけた(軍事援助もしている)のが、米国であったという事実が抜けている。その背景には、米国の傀儡政権と言われたパーレビ体制が倒れ、アヤトラ・ホメイニによるイスラム革命が起き、イランから失った権益を取り返そうとするアメリカの思惑があった事は、言うまでもない。米国を100%信用する事の愚かしさが、ここに端的に現れている。自分の都合で事実をどうとでもするのが、米国(というより世界)の国際戦略だ。当初の国連安保理決議は核兵器を禁止していた。それが何時の間にか、大量破壊兵器になっている。そして、その理屈を言うなら、イスラエルこそ糾弾すべきである。 第二に言えるのは、仮にイラクに軍事侵攻した場合に、何が起きるかをまるで考えていない事である。イラクのフセイン政権が崩壊したら、そこには巨大な権力の空白が生まれる。既にサウジアラビアの政権は腐敗の極みにあるのであり、中東を制する力はない。イラクの石油埋蔵量は世界有数のもので、中東の政治情勢は一気に混迷するだろう。イラクに親米政権など作った所で、国民の支持など得られる訳がないし、維持には莫大な費用がかかり、日本の分担を求められるのが関の山だ。それを考えるならば、フセインが勝手な事を出来ないように、常に査察を行い続け、現状のフセイン政権をとりあえず維持する事が最も合理的な戦略であろう。 第三に、日米安保条約では、米国は有事の際に「適切な措置をとる」となっているだけで、日本を守るなどとは一言も書いてない事が抜けている。米国は、先に在韓米軍を削減したが、フィリピンのピナツボ火山によって壊滅したクラーク基地を放棄して以来、日本の基地が極東に置ける唯一の戦略拠点となっている。日本がどう出ようと、日本の基地を放棄など出来る訳がないのである。だから、米国にへいこらする必要など、毛頭ないと見るべきだ。また、日本における戦力比は、自衛隊が8とすると、米国が2程度である事も分析に入っていない。戦力として見たら、自衛隊は既に世界有数の規模になっているのである。いざという時に米国を頼らなければならない、という分析が的外れである事が分かる。 そして、何よりも重要な事は、冷戦崩壊以来の世界情勢の変化をまるで考慮に入れていない点だ。この社説は、いわゆる東西対立というイデオロギーによる世界情勢という発想から、まるで進歩していない。今では、世界情勢は宗教対立の様相を呈してきている。イスラム教とキリスト教の対立である。そして、そこに資源の争奪戦が絡んでいる。この見方をすれば、世界各地で起きている紛争の、その殆どが説明出来る事に気づくだろう。米国支持を明確にする事で、日本はイスラム勢力を敵に回す事になる。イデオロギーの対立とは違い、宗教対立に「鉄の壁」はない。イスラム勢力を敵に回すということは、日本は中東に頼る石油戦略を危うくする事でもある。その可能性も全く考慮されていない。 さて、かようにピントのズレた分析を社説として堂々と掲載する厚顔ぶりについて考えるに、タイトル一つ取れずにシーズンの最初と終わり以外は怪我で休む打者に、3億円からの年俸を払い、バッティング練習でホームランが出た、と大騒ぎする系列と考えれば、納得できない事もないのではないであろうか。 |
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核兵器大好き? 「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」っていう長い名称を聞くとうんざりするが、要するに、いわゆる「救う会」である。で、そこの会長が「北朝鮮は制裁に対して必ずミサイルを打ち込んでくる。戦争を恐れてはならない。日本も核ミサイルを持つべきだ」(要約)と、都議会での都民集会で発言。偉そうな事を言ってマスコミを煽っている張本人の頭は、この程度のことしか考えられないレベルだということが、疑いの余地なく明らかになった。この発想、古来より繰り返されて来た、[問題解決は戦争に限る発想]と全く同じ次元であり、戦争に突き進む時には必ずこういう手合いが扇動してきたもので、全く進歩というものがない。別の見方をすれば、自分らが感情的に騒いで対朝交渉のテーブルを閉じる結果を招いておきながら、それを棚に上げ、話が先に進まなくなった事で、自分の立場が危うくなってきたから、焦っていると見る事も出来るだろう。常日頃から、本欄が指摘しているとおりに、綺麗事を声だかに言う奴に、ロクなのはいないということでもある。 |
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電波少年の消滅が意味するもの 電波少年という悪名高き(?)番組があったが(ちなみに、制作会社社員が飲酒運転で事故を起こして消滅)、その後がまの二番煎じ番組(「雲と波と少年と」というのだそうだ)も視聴率が低迷して予定より早く終了する事になったと伝えられている。要するに、視聴率が高いと言ったって、番組が支持された訳ではなく、<<野次馬は見切りも早い>>という事だったのである。その一方で、ダークエンジェルは、同じく視聴率低迷で深夜枠に追いやられたし(もっとも、吹替えも下手だったが)、別の外国ドラマには僅か2回程度の放送で中止された例があり、苦情の声も出ていると聞く。今月11日の本欄にも書いた事だが、数字の意味を考えずに、数字の大小だけを判断している証拠だろう。辛口子は最近、地上波をますます見なくなった。海外ドラマは、AXNやSuper-chで、CM無しの実力ある声優による放送を楽しんでいる。見逃しても再放送をすぐにやってくれる。スポーツ中継は、Jスカイスポーツ等で、芸能系ではないその方面に詳しい人間が、まっとうに解説しているのを見る。ニュースもCS系の方が、予算が少ない事が幸いして、余計な仕掛けをやらないようだ。メディアの不振について、ある専門家が「制度疲労」と言ったらしいが、辛口子には「アルツハイマー末期」に思えてくる今日このごろである。 |
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ゴマ粒チップ 昨年、野良猫に識別チップをつけて管理する、という新聞記事があった事を覚えておられるだろうか。あれは、微小な電子回路を猫の体内に埋めこむというもの。生物的には無害であり、電源もいらない。どうやって識別するかというと、特定の電波を受けた時に、そのIDを電波で発信するという仕掛けになっている。受信した電波のエネルギーで作動するので、電源がいらないという訳である。動物愛護団体の反対もあり、実用化されたという話は聞かないが、この技術が進化して、思わぬ方向で普及を始めている。このチップの大きさが、僅か1mm角の立方体ほどにもなろうとしているのである。これだけ小さいと識別には、数cm程度に近づく事が必要なのだが、それでも非接触で動作するので、応用の幅は広い。一部のキャッシュカードには既に埋めこまれているそうである。識別IDは64bitや128bit程度は容易に搭載できるので、IDのフォーマットが規格化されると流通や識別に、革命的な変化をもたらす可能性がある。IDをインターネットのIPv6アドレスと重ねる事も考えられているらしい。チップの用途としては、偽札防止の為に紙幣に埋め込む事から、コンビニで売られている惣菜の容器に取りつける事までが考えられており、容器に埋めこまれた暁には、それを自宅に持って帰ると冷蔵庫が検出して在庫管理を行い、冷蔵庫がネットに繋がると、出先から自宅の冷蔵庫に足りない物が何かまで分かる、というような関係者の話まで出ているのである。確かに一面、便利な気がするのは確かだ。だが、問題もある。何より問題なのは、目には見えない大きさだという事である(そのものは見えるだろうが、埋めこまれていたら見えない)。非接触なカードシステムは、例えばJRの定期券のような形で一部実用化がされているが、非接触カードのセンサーは、半径数m程度の範囲にあるカードを認識する能力がある。この事は、例えば街角の要所要所にセンサーを隠しておくと、定期券の持ち主の行動を完全に把握できる事を意味する(カードIDを検出するだけで課金しないのだから、当人には分からない)。つまり、このゴマ粒チップが普及すると、一体何がどこで検出されているのか、知るよしもない社会が出現しかねないのである。現在、ゴマ粒ではなく、小指の先位の大きさであれば、数km程度の範囲で検出できるチップを作る事が出来、最初に書いた猫管理に使うものはこれである。今後、技術が進み、もっと小さなサイズでも、数百メートル程度の範囲で検出できるようになったとしたら、健康診断か何かの時に体内にチップが仕込まれ、個人の行動が完全に監視される事も、理屈の上ではあり得る。現在の所、例によってバラ色の部分ばかりが関係者の間では議論され、こうしたマイナス面についての議論は殆どない。盗聴器が野放しで、盗撮携帯電話を普及させ、無線LANにWEPも設定しないで平気な国、日本でそれを期待する方が間違いという論も可能だが、それでいいのか。(WEPとは、無線LANで使用される暗号化システム。堅牢度はいまいちと言われるが、使うと使わないとでは大違い。ところが実際には、購入したまま未設定で使っているユーザが非常に多い。信号は見られ放題で、ひどい時は勝手にネットワークを使われても気がつかない) |
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見事な的外し外交感覚 湾岸戦争の時とは違い、米国のイラク攻撃は反対の声が強い。端的に言って、米国に賛成しているのはイギリスだけで、ドイツ、ロシア、フランスは反対している。道義的に考えても、アメリカの言う事は無謀であって、例えて言うなら家宅捜索をしたが、相手が協力的じゃない、何か隠しているに違いないから、拳銃をぶちかましてしまえ、というようなものだ。第一、今、フセイン体制が倒れたら、アラブには権力の空白が出来、中東の安定どころか不安定が増す事は必須である。アメリカの真の狙いは素人にも見え見えで、世界有数と言われるイラクの石油資源、ホメイニ体制以来の宿敵イランを叩く為の戦略、同時に国内で頻発している一流企業の粉飾決算問題から国民の目をそらす、の3点あたりだろう。さて、我が日本。世界的に反対論が強い中、日本は国連の非常任理事国に片端から声をかけ、ODAを引き合いに出して、米国に賛成するように工作しているとのこと。わざわざ税金(ODA)を投入して、戦争を後押ししようとしているのである。これでいよいよアラブ側からは、一層、敵視される事になるのではなかろうか。日本向けのテロが起きても不思議ではない。毎週週末、CSの朝日ニュースターでやっているパックイン・ジャーナルでは、この日本の姿勢を「アメリカの走狗」と皮肉っていたが、実際には太鼓持ちの方が近いだろう。「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」という憲法の理念はどこへ行った? |
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幼稚園特区 なんなんだ、と思われるこの表題。役所にとっては死活問題らしい。小泉政権が最近、何かと話題に持ち出すこの特区という考え方は、いわゆる構造改革の一環として出されたものである事は言うまでもないが、実際には骨抜きどころか、最初から軟体動物のような様相を呈している。そもそもは、規制を大幅に緩和して経済を活性化し、不況に歯止めをかけるのが目標であったが、地方自治体から出てきたアイデアは例によって、片端から役所の縄張り主義で潰されている。特区はそもそも中国が改革解放政策で実効を上げたものだが、ギャンブル特区は警察庁が絶対にYESとは言わないだろうし、沖縄を貿易特区にする(沖縄の経済は基地に依存していて失業率も本土の比ではない。これを関税を下げるなど貿易特区にして活性化しようというもの)案も橋本政権時代、通産省(当時)が潰した経緯があって、今さらその考えを変えるとも思えず、日本の特区情勢は北朝鮮にも笑われかねない有り様だ。さて、この表題。内容は、幼稚園と保育園を同じ建物で経営する事を認めるというもの。裏を返せば、今でもそれは認められないのである。なんでこんな下らない「規制」があるのかというと、幼稚園は学校の前段階として位置付けられ、文部省(旧)の管轄であったのに対し、保育園は働く家庭をサポートするもので、厚生省(旧)の管轄であったためだ。省庁再編などどこ吹く風、こうした区分けはしっかりと引き継がれ、相変わらず国民不在の縄張り争いが続いている。どこが再編なのだろうか。従って、今、ある法人が幼稚園と保育園を同時に経営しようとすると、建物と土地を完全に分離する事を求められる。冗談みたいであるが、食堂も分けなくてはいけないので、道を隔てて片方を幼稚園、片方を保育園にし、食事は片方の厨房から(厨房はいいらしい)わざわざ運んでいるという漫画のような現実がある。そもそも、特区というのは、経済を活性化するのが目的である。幼稚園と保育園を同じ建物に作る事を認めて(念のため、一本化ではない。あくまで別物だが、同じ建物に入れてもよい、というだけ)、何がどう活性化するのか分からないような話なのに、それですら縄張り争いで実現しないというのが現実な訳だ。そしてこの話の根底には、天下り先確保の問題があるに違いない。一本化されたら、担当する外郭団体だか何だかが無くなり、それが一番困るのだ。前日の記事に続き、官僚の顔が国民ではなく、どこを向いているかが如実に分かる、もう一つの話というわけだが、この視点で色々な改革問題、例えば道路問題などを聞くと、非常に良く理解できるのではないであろうか。なお、この「特区」ですら実現の保証がある訳ではない上に、幼稚園と保育園の制度を一本化する事に対しては、厚生労働省は断固として認めないと公言している。 |
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ETC 旧運輸省、現国土交通省が導入して、ちーっとも人気の出ない、高速道路料金所自動通過システムの事である。時折、新聞記事にもなるように、利用者は一向に増えない。理由はメディアも指摘しているが、単純明解である。要するに、おトクでないから誰も使わないのである。欧州では普及していると言われるが、それは装置を2000円ほどでレンタル出来、料金割引率もそれなりに高いからだ。日本ではどうか。数万円もする装置をまず自腹で買わなくてはならない。支払いに使うのはICカードだが、これには年会費500円がかかり、それも自腹だ。それでいて割引率は、いわゆるハイカの3万円券程度だというのだから、喜んで買う方がどうかしている(詳しくは、「以前書いた記事」を見よ)。交通省は、東京湾横断道路や、赤字垂れ流しの本州四国連絡橋でキャンペーンを行っているが、どうせ無駄であろう。料金所を無停車で通過出来て、得な場合は、道路が空いていて、なおかつ料金所が混んでいる場合だけだ。料金所がいくらスムーズに通過できても、その先の道路が混んでいるのでは、一時的に優越感を味わうだけである。利用者は馬鹿ではないのだ。一方で、ハイウェイカードの偽造が相次ぐ事を理由に、交通省は3万円券や5万円券の使用を遂に中止すると宣言。これで一番被害を被るのは、ライダーである。バイクには装置を搭載する事すら大変だし、支払いの時にいちいちサイフを出すのも不便であり、ハイカを最も有り難がるユーザだからだ。ところで、元々、ハイカの作りは非常に単純であり、偽造したくなるのが当たり前という代物。そのシステムを改善しないで、ユーザに一方的な負担を押しつけるETCを推進するのは何故か。答は簡単である。天下り先の確保のためだ。ETCのサイトを探すと、 財団法人道路システム高度化推進機構 というのが出てくる。利用者の払うカード年会費などは、ここの天下りに流れると見て良い。一連のこうしたシステムへの批判に対し、この機構の窓口はおなじみのフレーズ「何とかご理解を頂くようにつとめてまいります」と、繰り返すだけなのだから、まさに給料泥棒の集まりだ。ETCに限らず、日本の行政はこのように、官僚の顔が国民の方ではなく、一に天下り先、次が業界の方に向いている点が問題の根幹にあり、小泉内閣の目玉である、特殊法人改革などとは次元の違うポジションにある(他の例としては、携帯電話をGSMと比較するとよい。以前書いたこれを見よ)。小泉内閣の改革など、かけ声だけで何も変わっていないが(郵政が法人化したというだけで、実際には民間参入は殆どなく、財政や省庁統廃合などは、森内閣、小渕内閣からの引き継ぎだ)、たとえあのお題目がそのまま実現したとしても、官僚の顔の向きが変わらなければ、実効は望めまい。地上波デジタルテレビも、明らかに天下り先の確保と、一部家電業界向けの施策である。憲法の15条には「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」とあるそうだが、どこで顔の向きが変わっているのかもっと分析されてもいいのではないであろうか。或いは視野が極端に狭いから、部分と全体の区別がつかないのであろうか。 |
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メディア不振の理由とは 出版関係の大御所が顔を揃え、売れない本に向けてシンポジウムを開いたと伝えられている。新古書店、図書館、取次会社らの代表がずらりと並んで、それなりに面白い内容であったようだ。新古書側は「ウチがあるからこそ新規需要を掘り起こしている」、図書館側は「図書館が貸し出す本の冊数など大した量ではない」、取次会社は「システムの改善は進んでいる。やたらと新刊を発行する側が市場を混乱させている」、と、それぞれ主張。まあ単純に言えば、責任のなすり合いだが、この場合は、明らかに安易な粗製濫造だと辛口子は考える。それは本屋に行けば分かる。良い物を長く売るという姿勢は、今の出版側には全く見られない。1ヶ月前には書店にあった本でも、すぐに入れ代わるし、文庫まで「新刊」が並んでいる。読者は移り気と決めてかかり、中身の軽い物を宣伝にモノを言わせて売ろうとしているとしか思えないのである。では、何故こうなったのだろうか。 実は同じ傾向は、出版だけではない。テレビが良い例だろう。安易な横並び企画によるバラエティ系が幅をきかすばかりか、スポーツ中継まで脈絡の無い軽薄タレントを動員してブチ壊しにする。パリ・ダカ、ツール・ド・フランス、アメリカズ・カップなどは、全てNHKより民放に移ってから、視聴者離れを起こして消えて行った。辛口子は、今やスポーツにしろ、ドキュメンタリーにしろ、ドラマにしろ、衛星放送しか殆ど見なくなっている。たまに地上波を見ると、CMは多いし、下らない顔は乱舞するし、呆れて見れたものではない。デジタル化を契機に、地上波なんて見ない層が更に増えるのではあるまいか。 この背景には、一つの構図が透けて見える。それは、数字を大小でのみ判断し、その数字の意味する事を考えない、という傾向である。テレビ界は視聴率のみで番組の価値を判断し、高視聴率を上げた人間だけを出世させてきたから、決定権を持つ上層部が、バラエティでしか物を考えられない頭ばかりになってしまった。視聴率は2000万世帯をわずか1000のサンプルで測っているのだから、誤差など5%程度が見込まれるのであるが、それをコンマ以下で一喜一憂しているのだから、その頭の程度は推して知るべしである。出版界も同様で、発行部数ばかりを問題にし、その数字の示している意味や傾向を考えていないからこそ、こうも軽薄な内容の物の粗製濫造となるのだろう。数は少なくても、目の確かな固定ファンよりも、数が多いが移り気で軽薄な層ばかりを相手にしているから、最終的に自らの首を締めているのだ。数字の大小を判断するだけなら、小学生でも用は足りるのである。 で、シメはスポーツ新聞界。巨人のオープン戦前売券が例年の半分以下の売行きらしい。メディアはこれを松井がいなくなったせいにしているようだが、そうではあるまい。とっくに巨人・大鵬・卵焼きの時代ではないのだ。スカパーで見る西武戦や近鉄戦などは試合に密度があるし、中継も良く知った人間をゲストに招き、試合開始からゲームセットまで行われる。一方で、巨人戦は地上波でしかやらないばかりか(デジタルCSのG+で後楽園戦は中継される)、CMは多いわ、途中から放送して最後は尻切れにするわ、試合とは関係のないカットやクリップばかり流すわで、本当の野球ファンだったら見てられないような構成だからだ。(これらがバラエティ系発想による事は言うまでもない)。かと思えば、シーズン始めと終わりの頃だけ、思い出したように何本かホームランを打つのみで、今年も早くも筋肉痛で紅白戦を休んでいる清原の、バッティング練習でホームランが何本出たという記事が、スポーツ新聞の表紙を飾ったりしている。これらは移り気な層はともかく、真の野球ファンだったら、離れるような企画ばかりではないか。 さて、こうした小学生並みの上層部にも、危機感が無い訳ではないらしい。ただし、顔の向いている方向は相変わらずである。昨年暮れ、政府の著作権政策審議会の場で、ある権利団体の代表が、「一つのコンテンツに多くの権利者が関わる時、一部の権利者に連絡が取れないなら無視していいのではないか」と発言したと伝えられているからだ。遂に、自分らの儲けの為には、他人の権利を踏み台にする、と公言しはじめたのである。真の原因には無意識に目をつぶり、何でもいいから他の理由をつけて方向を変えずに、行ける所まで行く事しか考えないという訳だ。恐らく、小さなプロダクションや、個人で活動するクリエータは、今後ますます不利な契約を押しつけられるケースが増えて行くのではないだろうか。原爆が落ちるまで負け戦を認めなかった50年前と全く同じで、行く末は日本沈没であろう。 |
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松井フィーバー まだ米国で一球も打ってはいないというのに、松井人気は凄いとメディアが報じている。日本では誰もが応援を送る松井だが、まさか米国でこんなに騒がれるとは思っていなかった。昨年までの大リーグ関連報道には、松井のマの字も殆ど出ていなかった事を考えると、意図的に米国メディアも人気を煽っている気配がある。その背景には、日本の読売グループの後押しがあるのかもしれない。そもそも、過去のプレー実績を見る限り、松井も特に騒がれなくてはならないような数字を上げている訳ではない。一昨年、日本で本塁打王になっていても、本数はマクガイアの半分にしか過ぎなかった。昨年暮れの日米野球では一本も出なかった。イチローのように実績が上がってから騒いでもいい筈で、どうも不自然さが感じられる。 |
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シャトル原因究明は混迷へ 混迷とメディアは報じるが、地上数万フィートでバラバラに吹き飛んだ飛行物体の原因究明が、そんなに即座に出来るのだったら、その方が異常だ。だが、最初の頃のNASAの会見と、最近の会見を見比べていると、どうも最近は「自信がなさげ」に見えるような気がする。別の言い方をすれば、どこかから圧力があるような雰囲気がある。原因が例えば、機体の老朽化であったのなら、アメリカにとってまずい点が沢山ある(人命軽視など)。更に穿って考えて、仮にテロだったとするなら、それこそひた隠しにするだろう。真相は今のところ、ヤブの中だ。だが、明確な予測も可能だ。宇宙ステーションに残された3人の飛行士について、その先行きの安否をメディアが報じているが、ステーションには脱出用のソユーズ宇宙船が繋がっているので、いざとなれば彼等は安全に脱出する事が出来る。従って、困るのは、宇宙ステーションに誰もいなくなる事だ。空き家が荒れるのと同じで、メンテナンスが出来ないまま、何ヶ月も放っておいたら、折角組み上げたステーションが一気に使い物にならなくなりかねないのである。そうなったら、再開にまた莫大な費用と時間がかかる。各国に資金を出させているのだから、アメリカのメンツは丸つぶれになるのだ。しかしながら、ロシアの宇宙船では物資を運ぶのがせいぜいで、交代飛行士を連れて行くにも人数を運べない。更にシャトル運行が再開されたとしても、残された3台だけでは、以前のような運用は到底無理である。新たに開発している次世代シャトルだが、まだCGの段階だし、今のシャトルを新規に作るにしても、時間がかかる。メディアは飛行士ばかり取上げているが、実は宇宙ステーション計画そのものにこそ、大きな暗雲がたちこめている、と見て、間違いはない。その事を明確にしない為にも、アメリカにとってシャトル事故の原因究明は、遅れた方がいい筈なのである。 |
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イラクの証拠ってのは確かか アメリカが「証拠だ」と国連で提示した、イラクの情報だが、偵察衛星とやらのぼんやりした画像に注釈をつけたものと、ノイズだらけの盗聴会話である。これに並行して、イギリス政府が発表した証拠というのが、実は米の大学院生が公表していた論文を、コピーペーストしたものではないか、と英メディアが報じた。これらで思い出すのが、昨年、米国が「9.11テロがアルカイダである事を示す確かな証拠」と言って発表したものである。証拠そのものは、いまだに公表されていない。で、その当時、英国の首相や、わが国の官房副長官らが口を揃えて「私も確かに見た」と言った事は、まだ記憶に新しいのではあるまいか。イラクが安全な国だなどと言うつもりはない。だが、あれを証拠として認めるなら、アメリカは世界で何でもし放題だ。我々は暗黙のうちに、アメリカ=正義と思いがちだが、フランスやロシアのように異論を唱える訳でもなく、アメリカへいこら外交で良いのかどうか、もっと考えられていい筈だ。別に賛美するつもりはないが、核開発を切り札にして「不可侵を明記した文書を出してもいい」とアメリカに言わせた北朝鮮の外交術は、学ぶ価値がある。 |
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FTTH 表題はFiber To The Homeの略で、家庭に引く光ファイバの事である。100Mbpsという高速が売り物だが、回線を引くだけで案外割高であった事もあり、昨年の秋で実績が10万回線ほどだったと言われる。まあざっと言って皮算用の1/10というところであろう。で、値下げしたら、普及にようやく勢いがつきはじめた、と関係者が喜んでいるらしい。昨年の年末で、20万回線になっていたのだそうだ。こういう数字は水増しがあるものだが、仮にこれが本当だとしても、辛口子に言わせれば、ぬか喜びになる事は多分確実である。普及の最大要因は、値下げであると言っても、回線料以外にNTT接続料やプロバイダ料金など、合わせて月額1万円以上は覚悟しなければならず、ADSLなどよりは随分割高である。従って、この普及回線数の中には、いわゆる新築マンション等が一本引いて、中で分配しているものも、かなりあろうと思われる。無論、個人で引くケースもあると思うが、どんなものでも、新製品というだけで飛びつく人口が、およそ30万と言われているから、この一点だけでも喜べる数字からは、ほど遠いことがわかる。先月のオンライン「DIGITALトゥデイ」に出ていた記事によると、FTTHユーザの実態調査をしたところ、殆ど全て(8割)のユーザが有料コンテンツを利用しておらず、今後も興味はないという回答も半数以上あったという。100Mbpsと簡単に言うが、これは12MByte/sだから、およそMPEG2ストリーム10本分の帯域である。つまり、DVD並みの高画質動画でも10本同時に送れる訳で、別の解釈をするならHDTV信号も送れるだけの容量がある。ただし、これは回線だけの話である。まず、12MByte/sなどという速度でデータストリームを送り出せるサーバが、どれだけの代物かを考えなくてはならない。ユーザ一人に対してサーバを一台用意などしたら、利用料金は途方もないものになってしまう。そもそも、100Mbpsのストリームが、僅か10本合わさっただけで、ルータの処理が溢れるだろう。この事は、光ファイバの売りである回線速度が有効なのは、同じセグメントの光ファイバにぶら下がっているユーザ同士で、何かをやりとりする時だけだ、という事を意味する。マニアックに光ファイバをつないでいるユーザが使っているのは、ピークでもその容量の数%というところだろう。マニア以外は手を出すとは思えないし、一般ユーザもコンテンツは有料ならいらないと答えている。ビジネスモデルとして考えるなら、明らかに無謀と言う以外はない。 |
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落第点 米トゥルーセキュア社(米国のセキュリティ大手)は、先にネットワーク障害を引き起こしたワームに絡んで、マイクロソフト社のセキュリティ採点を「Dマイナス(優良可のうち、可の下)」から「F(落第)」へ引き下げると語ったという。ワームがSQLサーバーのセキュリティホールを突いたものであった点と、マイクロソフト社内でもパッチの当たっていないサーバが多数あった事などを、踏まえた発言である事は言うまでもない。皮肉な事に、マイクロソフト社は1年前に、セキュリティ向上をかかげたばかりであるが、これに対してマイクロソフト社は「パッチを当てないユーザが悪い」という見解を発表している。だが、パッチ情報が逆にウィルス作成にヒントを与えているという側面もある。かといって、完璧なソフトウェアは望む事は出来ない。(ゲーデルの不完全性定理によって、プログラムの完全性をプログラムによって証明する事は出来ない)。さらに、この問題は、マイクロソフト一社に終始する訳ではない。情報家電などという落第点システムを推進しているメーカは気がついていないらしいが、ネットに直結された膨大な家電に、同じ事が起きたらどうなるかを考えてみれば明らかである。パッチを配布? 全ユーザがする訳がない。自動パッチシステム? それこそ、ウィルスそのものだ。 |
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シャトル墜落の影響 原因はともかく、落ちてしまったものはどうしようもない。20年も経たら、普通の自動車でもまあ常識的には廃車である。いくら整備をしても、やはり本体に何か問題があったのではあるまいか。さて、ここで考えるに、シャトルの任務は、半分以上が軍事目的と言われる。3台体制でシャトルの運用が大幅に後退した事は、長期に渡り、アメリカにはじわじわと効いて来るに違いない。そしてもう一つ、シャトル墜落によって、破片が広大なエリアに散らばった。その破片を狙って、各国のスパイが暗躍している事も容易に想像できる。20年前のテクノロジとは言え、装甲の素材や耐熱タイルなど、その中身を知りたい国は少なくない筈だからである。数ヶ月後には、ゴルゴ13にこれに関連したエピソードが登場する事であろう。 |
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高速増殖炉 先に画期的と言われて、政府と地方自治体が慌てた高裁判決。政府は即日、最高裁へ控訴したらしいが、どうも話がすれ違っているようである。判決の主旨は「ああいういい加減な管理体制では、とても稼動再開は認められない」というものであったのに、政府の見解は「将来的なエネルギー需要を考えれば、増殖炉は必要」ってんだから、何を聞いているのか、であろう。 判決が指摘するように、もんじゅの事故は明らかに設計ミスであり、しかも問題としているのはその隠蔽体質である。液体ナトリウムがパイプから洩れ、鉄の床を腐食して更に流れ落ちたのである。仮にもう少し流れ落ちて、水分のあるコンクリートか何かまで落ちていたら、大爆発が起きていた可能性もある。にもかかわらず、事故の際の発表体制は、とにかく隠せであった。この体質は、何も原子力事業団に限らない。薬害エイズ、各種狂牛病関連の事件、カイワレ大根のO-157、民間企業不祥事、最近では東京電力の原発管理データねつ造であり、枚挙に苦労しないのが現実だ。政府の見解がいかに的外れであり、反省のハの字もないかが分かるというものである。日本全体に蔓延している、この「組織の為なら不法行為も辞さない」体質は、一朝一夕にはどうにもならないようで、中国のように責任者は問答無用で死刑にするでもしないと、解消されないかもしれない。高野連の得意技、連帯責任制度でも導入してはどんなもんであろうか。口先だけの構造改革などより、よほど支持を集めるのではないだろうか。 ところで、高速増殖炉とは何か。それは、原子炉燃料の中にある、燃料には使えない成分、主にウラン238に、核分裂時に発生する高速中性子を当てる事で、それをプルトニウム239に転換させる原子炉の事である。燃料が増えると言われるが、正確には「燃料では無い成分を別種類の燃料に転換する」のである。原子炉燃料は、純粋に核分裂物質で出来ているのではない。そんな物を使ったら、一気に連鎖反応が起こり、核爆発に直結する。では、普通の原子炉ではその転換反応は起きないのだろうか。実は、僅かではあるが転換は起きるのである。高速増殖炉は、この転換度を高めるように設計された原子炉の事なのである。 ウラン238がプルトニウム239に変わる為には、高速で中性子を打ち込んでやらなくてはならない。低速の中性子では、転換してくれないのだ。一方で、ウラン235に核分裂を起こさせるには、むしろ低速な中性子の方が効率がいい。だから、一般の原子炉では、減速材と言われる材料を入れて、核分裂で発生する高速中性子を、低速な物へと減速する。この減速材として、黒鉛や水が良く使われる物質なのである。チェルノブイリで大事故を起こしたのは、黒鉛炉である。高速増殖炉では、中性子を減速させずに使う。その為に、減速材は使わないので、構造が大幅に変わって来る。特に問題となるのは、高速中性子の扱いである。中性子は電荷を持たないので、物質貫通力が極めて高い。中性子は素粒子としては大型なので、貫通する時に物質にダメージを与える。コンクリートなどは、増殖炉の中にまともにさらすと、数年でボロボロになると言われる。この高速な中性子を何とかまともにとらえてくれるのが、ナトリウムであり、その為に液体ナトリウムで炉心を覆い、エネルギーを吸収した高温のナトリウムを外部に循環させて、熱を取り出す。これが高速増殖炉で、ナトリウムを使う理由である。 ここで容易に推測されるのが、ナトリウムの危険性である。特に水分と激しく反応する物質であり、金属ナトリウムの塊は、常温で水に放り込まれただけで、大爆発を起こす。増殖炉内では、高温になり液状のそれが循環するのだから、万が一にも事故が起きないように、細心の注意を払った厳重な管理が必要である。にもかかわらず、設計上の問題を隠す事しか考えない体質を、先の判決は批判したのである。 良く誤解されがちであるが、原子炉は暴走しても原爆になる訳ではない。原爆に比べれば、燃料棒中の核分裂物質比は遥かに小さいので、例え暴走しても灼熱状態になるだけで、爆発はしないのである。ただし、灼熱になるとそれを支える材料も溶けてしまうので、炉心が床を破って地中まで落ちて行ってしまう。やがて水脈に当たると、そこで水蒸気爆発を起こし、核物質を撒き散らすのである。これがチェルノブイリで起きた事故だ。高速増殖炉では、炉心だけでなく、循環しているナトリウムも強い放射能を帯びている。それが万が一にでも、水蒸気爆発を起こしたら、同じ事が更に厄介に起きるのだ。 現在、世界で核兵器削減が進んでおり、ウランやプルトニウムは余剰傾向にある。高速増殖炉が本当に夢のエネルギー源であるかどうかは、こうした世界のエネルギー情勢の変化、再処理の問題、エネルギー需要の将来予測、そしてリスクなどを総合的に考えて決めなくてはならないのだが、そうした意識が政府はもとより、国民一般にもいまいち強くないのは問題だと思う。核融合も研究されているが、これはこれで問題が山積している。そんなに安直なエネルギー源などある訳もないのだし、エネルギー消費は最終的には熱になり、温暖化につながる。人類が無尽蔵にエネルギーを消費したら、自らの首を締める事にもなるのである。夏の冷房が都会をヒートアイランドにしている。その電力は既に1/3程度が原子力で作られている事を、まずは考えるべきではないだろうか。 |
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