一刀両断ミニコラム
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《2010.12.25》
北朝鮮は崩壊するか結論から言うとしぶとく生き延びるのではないか、と思う。昨今の朝鮮半島情勢がキナ臭くなってきて、いよいよ北朝鮮も断末魔か、みたいな事を言う向きもあるようだが、そうは思えない。先日起きた延坪島に対する砲撃、これについても国内メディアの報道はおよそ的を外しており、そもそもは韓国側が砲撃演習を行うと予告、それに対して北朝鮮は「そんな事したら報復するぞ」とこちらも予告していたのであって、その通りになったに過ぎないからだ。韓国が砲撃演習を行うと宣言した海域は、北朝鮮が自国領だと主張している範囲であって、その意味から言えば今回の件に関してであれば北側の方が筋が通っている。最近、どちらかと言うと増しているのは南側から北に向けての挑発的行為だ。3月に起きた韓国哨戒艦の沈没事件も北側の魚雷攻撃という韓国側の主張は色々な点で怪しい。現場の水深が浅すぎるし、演習中に起きた以上、海中の探査もしてなかったのかなど不自然なところが多々あるからだ。これらに関して孫崎享氏などはこうした韓国の動きはその背後にアメリカの影を感じると述べている。イラクで大失態をし、それに続いてアフガンでも泥沼にハマっているアメリカが、今度は朝鮮半島に目を向けたのではないか、ということだ。だが、イラクやアフガンのようには行かないであろう最大の違いは、北朝鮮が核を持っているという点である。迂闊に攻め込み、北がやけになって核を使ったらその被害は計り知れない。そこで韓国を使い、アメリカは表に出ない作戦を取る事が考えられる。ちなみに日本の菅政権は「有事の際には拉致被害者救出の為に自衛隊を派遣する」と究極のピンボケ政策を堂々と述べた。これは何重もの意味でアホ丸出しである。まず憲法上の問題がある。次に拉致被害者がどこにいるかも分からないのに救出など出来る訳がない。第三に上に述べたように核を食らう恐れがある。第四に自衛隊はそうした任務をこなした実績が無い。米海軍特殊部隊、ネイビーシールズは潜水艦から秘かに上陸部隊を送り込み、敵地で特殊作戦を展開する装備を備え訓練もこなしているが、元々専守防衛に徹している自衛隊がそういう作戦を想定しているとは信じがたい。こんな話を提案した官僚は、朝鮮半島の地図すら見ていないのではあるまいか。さて、こうした条件下、朝鮮半島に紛争が起きれば、まあ核による被害者は出たとしても最終的には北の政権は倒れるだろう。そもそも北と南では戦力としては圧倒的な差があるのであって、北が例えミサイルを何発か発射した所で戦局を転換させるような効果は見込めまいと思えるからだ。だからもし紛争となれば朝鮮半島は韓国によって統一されるのはまず間違いの無いところである。その場合、困るのは中国である。朝鮮半島の付け根までアメリカの覇権が及んで来る事になるからだ。このように中国の視点で見ると朝鮮半島の統一は出来れば起きて欲しくない事態に違いない。だから中国は北朝鮮に対し援助物資などを送って、政権を生きながらえさせているのである。ただし、北朝鮮が暴挙に走っても困るので、物資は必要以上に送る訳にはいかない。つまり「生かさぬように殺さぬように」という微妙なサジ加減をしているというのが実情だろう。従って、朝鮮半島に統一の機運が盛り上がると、中国がそれを阻止すべく何らかの工作を行うと見るのが妥当だ。だから北政権の崩壊は当面は無いのではないかと思われるのである。これを逆に見ると、台湾と中華人民共和国の統一もそう簡単には起こるまいと判断する事が出来る。台湾が中国本土と政治的に一つになると、中国の排他的経済水域が太平洋に大きく張り出す事になる。今度はアメリカがそれを望まないだろう。現在、中国は自前の潜水艦を秘かに太平洋に送り出すルートに苦労している。沖縄で時々、中国潜水艦が発見されるのは要するにそこを通るしか道が無いからである。しかし台湾と一つになれば、中国潜水艦は楽々と太平洋に出て行けるだろう。これをアメリカが良しとする筈がない。だから今度はアメリカがそうならないように色々と工作をするであろうと読めるのだ。ちなみに米中は経済では互いに密接な関係になっているし、中国と台湾も連日飛行機が往復するなど経済的結びつきを強めているが、政治と経済は別ものである。かつて冷戦時代、国際舞台では犬猿の仲と言われた南アフリカと旧ソ連は、互いに産出する金、ダイヤなどの資源については産出量を調整し合い、国際相場の維持に努めた。そして、中国と台湾が一つになる事は日本にとっても大きな意味を持つ。日本のタンカーなどが通るシーレーンが中国の排他的経済水域によって遮られる恐れがあるからだ。こうした議論が政府内でどこまで真剣に行われているかは知る由もないが、少なくとも表から見ている限り、主流系であるとは思えない。では主流は何か。それはとても簡単。何でもアメリカに従っていればいい、という一派である。 |
《2010.12.25》
来年も景気低迷だろう、だが菅内閣になってからの民主党は、官僚主導になり下がった。負担は国民に皺寄せされ、大企業は減税で懐を肥やし、メディアは放送法の改正で既得権益の拡大を約束された。記者会見からはフリージャーナリスト達がじわじわと排除されつつあり、官邸は表向きフリージャーナリスト達の参加を容認する姿勢を見せながら、彼らが挙手しても質問をさせないし、遂に記者クラブ記者だけを集めた別の会見を始めたそうだ。沖縄基地は県外どころか辺野古すら危うくなり、普天間継続までも伺う有様でアメリカにもしっかりと尻尾を振り始めた。思いやり予算は額こそ現状維持にしたものの、今後5年は続けると約束した。今の権益が肥え太るのでは庶民生活が良くなる訳がない。おこぼれが来るのは経済全体のパイが拡大してる時だけだからだ。まず皺寄せの話をしよう。児童手当や農家の個別補償をマスコミは取上げるが、サラリーマンの所得控除額を減らしたのに代表されるように所得税などの形でしっかりと「元を取る」ように出来ている。年金について納付を10年遡って行える特例措置などと高らかに訴えるが、25年間払い続けないと受取り資格が生まれない現状に変わりはなく(民主党は改正すると言っていたのも今やどこ吹く風)、明らかに払い戻すよりも集める事を優先させていると分かるだろう。企業法人税の5%引き下げなどもっと分かりやすい。元々、日本の法人税が取立てて高かった訳ではない。輸出振興などを目的とした特例措置も沢山あって実質的な税率は30%程度ではないかという指摘もあるし、欧州では日本より数値上低いと言っても例えば従業員への福利厚生費が高いなど、企業負担で取立てて日本が重いという訳ではない。一方で高々5%程度の税額減少で製造業が海外から日本に入って来る訳もないし、第一、中小企業は殆どが赤字決算で元々法人税など払っていない。要するにこれは一部の大企業にとって美味しい話であり、それで浮いた額が従業員給与に回る筈もなく内部留保か役員給与になるのは見え見えなのだ。放送法改正は11月末にさりげなく成立している。目玉はこれまでバラバラの法律で決められていた様々な放送媒体を一本化した事でその意味では時代の流れに沿った改定のように見えるが、問題は放送の定義を「送信装置と受信装置があってその間を情報が流れる事」としたため、インターネットのサーバとクライアントも放送の範疇に含まれかねない事にある。つまり、今は自由に色んなリソースが流れているインターネットに対する規制の網をかける有力な手段になり得るのである。また、これは官僚の既得権益を拡大し、現在の大手メディアにとってはネットメディアを抑圧する武器にもなる。その一方で、例えば新聞やテレビが同じ資本系列にある事を禁止するクロスオーナーシップ禁止付帯条項はあっさりと削除された。クロスオーナーシップはメディアによる世論誘導を招く事から、先進国では禁止されているのが当り前のもの。それをあっさりと削除し、しかも菅内閣では法案成立率が歴史的に低いと言われる中、この放送法改正案がささっとしかも秘かに成立したのは官僚や既得権益にとってそれだけ都合が良いものだったからであろう。ここでも民主党はあっさりと官僚主導に堕落したのだ。23日に小沢一郎氏がジャーナリストとネット対談をし、その中で多くの事を自由に語ったが、「今の大手メディアは既得権益の代表」「今のメディアが情報を正しく伝えるだけで日本は大きく良くなる」などと述べている。詳しくは拙のサイトに特別スペースを設けて対談形式で公開しているので、興味があるなら見て欲しい。新聞やテレビが、そして検察までもが連動してこれでもかという位に小沢氏を叩くというのは、小沢氏のやろうとしている事がそれだけ彼らにとって都合が悪い事を意味しており、その意味で小沢氏の発言は真実なのだろう。無論、戦後の60年以上に渡って作られて来た既得権益の壁が一朝一夕で壊れるものではないのは当然である。25日放送のパックイン・ジャーナルの中、二木啓孝氏が言っていたのはあの事業仕分けを行うに当たり、蓮舫氏が1週間にわたり殆ど物を食べられなかったという逸話だった。それ程までに相手は強大なのだ。しかし、小沢氏も語っていたが、そんな事は最初から分かっていた事であって、予算にしたって今までの既得権益を一旦組換えて、優先順位を付けていかなければ民主党のマニフェストに書いた事など実現出来る訳がない。問題は今の菅政権にそうした姿勢が全く見えない事だ。しかしながら、だからと言って自民党に政権を戻す事など出来ない。それこそ既得権益の思う壺だ。官僚と既得権益に隷従して堕落しているのは、民主政権のトップであって多くの議員達が出来うる範囲でベストを求め活動している。それらの様子は議員らのブログやツイッターで伺う事が出来る。例えば、検察や警察が何が何でも回避したがっている、取調べの全面可視化についても有志議連が頻繁に会合を開き、議員立法まで視野に入れて熱のこもった議論を続けている。民主党の森ゆう子議員は検察審査会のあり方について情報提出を根気よく求め続け、遂に審査会に参加する市民を選ぶコンピュータプログラムがいい加減極まりない作りになっていて、その気になればどうにでも都合良く動かせる事を突き止めている。(議員のブログに報告頁があるが、その中の検察審査会・選定ソフト関連報告を見よ)官僚の側も今の現状に危機感を持ち、そうした議員と協力する人もいる。問題なのは既得権益と癒着し、保身第一であらゆる方策を講じる一部の上級官僚なのだ。だから我々がやるべき事は、次の選挙で自民に入れる事ではない。まずは尽力している議員達に目を向け、活動している彼らを応援する事だ。選挙では民主党に入れたくなければ、新党日本など第三政党を視野に入れるのも選択肢だろう。来年度予算は案を見る限り、とりあえず民主は当初の方向性(借金体質悪化を食い止める)を辛うじて維持していると言える。が、問題の根本解決には程遠い。税収より国債に依存、借金の利子返済だけで税収を食いつぶすような内容であって、埋蔵金頼みと言うべき中身だからだ。変化が見えるには恐らく最低でも3年、成果が現れるとしてもそれは更に後になる。それは民主主義の限界であって、これが嫌なら独裁体制を受入れるしかないのである。 |
《2010.12.14》
プエブロ号事件の署名シーン7日の本欄(下方)にて触れた、プエブロ号拿捕事件を解決する為に米が北朝鮮と11ヶ月に及ぶ交渉の末、結局謝罪文書に署名させられた顛末。その時の映像を報じたドキュメンタリーをようやく発掘したので、当該シーンをここで紹介する。番組は「ドキュメント北朝鮮 第1回 個人崇拝への道」で、NHKが2006年4月6日に放送した。ちなみに、北朝鮮のプロパガンダだと文句を付けて来たバカがいるので念のために付記しておく。これは米国の従軍メディアが撮影したフィルムである。当該番組では北朝鮮の公表したフィルムも紹介、比較しているがこのクリップは米側のものだ。内容を確認もせず、勝手な思いつきで非難するようなレベルの知能程度は本欄など読まなくて良い。地上波民放の馬鹿騒ぎあたりが適している。 |
《2010.12.08》
WiMaxは良いと思う半年使ってきたb-mobileをWiMaxに切換えた。b-mobileの使用期間を1ヶ月残してWiMaxを始めたので比較検討した結果をホットコーナーに掲載した。 |
《2010.12.07》
WikiLeaks、アメリカそして日本外電などによると、WikiLeaksの創設者であるジュリアン・アサンジ氏がロンドンで逮捕されたという。容疑は強姦と伝えられているが、スウェーデンである女性と関係を持った時にコンドームをしていなかったというのが本当の容疑らしい。ちなみに、そこではそれを付けないでの行為に及ぶのは違法だとか。しかし密室での行為に於いては付けた付けないの論争は基本的に水掛けになるのであって、痴漢冤罪と同じで女性の側が「この人ですっ」と言えばそれまで。良くあるパターンで権力というものが個人をおとしめるのに使う最もポピュラーな手である。特に欧米では女編(おんなへん)のスキャンダルは効果が大きい。しかもアサンジ氏の場合、以前同じ容疑が出て一度その容疑が間違いだったとされていたのだから、実に胡散臭い。さて、せっせとどこかの海老蔵とかいうどうでもいいような存在にきゃあきゃあと群がりまくり、相変わらず幼稚園児並みの頭の程度をPRし続けている日本のメディアとは対照的に、世界のメディアはこのアサンジ逮捕がトップニュースである。それは彼の影響力が今や国家の根幹を揺らすまでになっているからなのは言うまでもない。特に最近公開された機密文書によって、アメリカが世界の同盟国に対しても強請(ゆすり)に使えるような情報をせっせと集めていると暴露されたのがアメリカの怒りに火を点け、それが逮捕に至った真の理由ではないかと思われる。お陰でヒラリーは各国に電話をし、事情を説明する羽目になったと伝えられたからだ。説明と言っても実際には謝罪であろう。アメリカという国は公式に他国に対して頭を下げるという事を全くしない国である。まあ実際には何かと言えば頭を下げて金で解決するどこかの国が例外と言えば例外で、国家というものが外交の場で謝罪など容易な事ではしないものだが、アメリカは特にそれが際立っているのだ。国連安保理決議も無しにイラクを侵略して政権を崩壊させ、しかも大量破壊兵器のカケラも見つからないというのに謝罪どころか釈明もせず、フセインの宮殿だった広大な建物と敷地を占領して大使館だと言い張っている現実を見ればそれは明らかだろう。客観的に見れば世界最大のテロ国家こそ、まさにアメリカそのものである。そのアメリカが公の場で謝罪をした唯一の例外がある。北朝鮮に拿捕されたスパイ船プエブロ号の乗組員釈放の為、板門店で北朝鮮に対して領海侵犯を謝罪した時である。その時の米特使の口惜しそうな表情や仕草は記録フィルムに残っているが、今回、アメリカは各国に対して回線であるとは言え、同じような事をせざるをえなくなったのである。アメリカの大国としてのプライドはいたく傷ついたに相違ない。そんな事言ったって情報を洩らす方が悪いだろう、というのは庶民レベルの考え方で国のプライドってのは理屈ではないのだ。一度は取り消された筈の容疑が突然息を吹き返し、アサンジ氏への国際指名手配となったのはこのあたりが決定的だったに相違ない。日本のメディアは国際感覚がゼロだし(外国のニュースと言えば海外通信社の記事を単に訳したものばかりだ)、インターネット技術に関してとなると小学生以下の理解度だから、このWikiLeaksも最初は暴露サイトなどと称していた。政府も同様で政権幹部の記者会見ですら、あたかもWikiLeaksがスパイ活動をしてアメリカから情報を盗んだと勘違いしているような発言が堂々と出るほどに認識が甘い。言うまでもないがWikiLeaksは諜報組織ではない。いわゆる内部告発者の身元が分からないように告発情報を掲載出来るサイトである。あの尖閣諸島ビデオもWikiLeaksに投稿しておけば告発者は身元がバレなかったに相違ない。その時も日本のメディアはバラしたのは誰だとばかり報道し、たかがこんな物を政府は何故隠し続けたのかと追求した新聞やテレビは皆無であったので、日本にはジャーナリズムが無いと自ら暴露し続けていた訳だが、これが上杉隆氏などが警鐘を鳴らし続けている記者クラブというものである。記者クラブメディア、即ち大手新聞や地上波テレビは権力にすり寄り、権力の投げるエサを喜んで食べるだけだから、何も考える必要がない。人間の機能は使わなければ衰退する。その数十年の成果が現状だ。メディアだけではなく、官僚の方もそうしたメディアを利用して違いに持ちつ持たれつの関係となる。そうなるとそうした安泰な惰眠を邪魔する存在に対しては徹底的に排除する動きに出て、その目的の為には眠っていた頭も良く回転し始める。鳩山政権の時、自民党時代なら問題にすらならなかったような「金の問題」が何度も大々的に悪く報じられ、普天間国外移転の話が出ると何故か政府が発表もしていないのに、どこかの候補地が次々と紙面にでかでかと載り、それを政権が否定すると「発言がぶれる」の大合唱だったのを思い出してもらいたい。菅政権はそうした鳩山政権の失敗を「反省し」、記者会見をどんどん元の形態に戻し、じわじわと記者クラブ以外のメディアが閉め出され始めている。当然、アメリカには再びべったりとなってきているから、武器輸出の解禁を言い始め(一応やめたと報じられているが)、沖縄普天間問題を元に戻す動きも明確にしている。沖縄の知事選で(表向きは普天間圏外移設を唱えたが、本音は逆と言われていた)仲井真候補への対立候補を支援一つしなかったのは、その証明である。だから日本の政権も、大手メディアもWikiLeaksを絶対に善としては扱わない。善か悪かは歴史が決める事であるのだが日本のメディアは最初からレッテルを貼り、真実を伝える務めを放棄して政府のプロパガンダに徹する。一方で世界のジャーナリズムはそれとは逆の動きをする。権力チェックこそがジャーナリズムだと理解しているからだ。日本の携帯をガラパゴスと揶揄する話があったが、政治と報道についても同じだ。中国も大手メディアは政府の支配下にあるが、中国国民はそれが政府御用達だと理解している。それに対し、日本では大手新聞や地上波テレビの影響力は絶対だ。冗談抜きでこれに匹敵するのはまさに北朝鮮くらいなものなのである。 |
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